医師の方で「副業をしたい」と考えている方はいないでしょうか。医師の副業は選択肢が豊富で、なおかつ高収入を目指せるものもあります。
そこで、本記事では医師におすすめの副業をご紹介します。副業の選び方や注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
医師免許を活かせる副業はおすすめ
医師は高度な専門知識と技術を持っているため、それらを活かせる副業に取り組むことで、収入の増加や自己実現につながります。
また、医師の副業は単なる収入源としてだけでなく、自身の医療スキルの向上にもつながります。新しい分野に挑戦することで、視野が広がり、医療に対する理解も深まるでしょう。
医師におすすめの副業5選
ここからは、医師におすすめの副業を5つご紹介します。メリットはもちろん、デメリットも解説しますので、両者を確認して選んでみましょう。
1.非常勤医師のアルバイト
非常勤医師とは、医療機関で所定の時間(1週間で32時間未満)で働く医師です。非常勤医師のアルバイトは自身のスケジュールに合わせて柔軟に働けます。週1回や月1回など、自分のペースで勤務時間を調整できるのが魅力です。
一方で、デメリットもあります。医療機関との契約が短期的になることがあり、収入面での不安が生じます。複数の医療機関と契約を結んで収入の安定化を図るなど、対策を検討しましょう。
2.医療系セミナーの講師
医療系セミナーの講師とは、医療現場での経験や知識をもとに講演を行う仕事です。医師ならではの専門性を活かして収入を得られる点がメリットです。医療分野に関心の高い聴講者から高い評価を得られれば、継続的な講演も期待できるでしょう。また、プレゼンテーション力を磨けるなどのメリットがあります。
一方で講演の準備に時間がかかるため、本業の業務との両立が難しい場合があります。また、講演依頼をいかにして獲得するかもポイントです。複数の機関に働きかけたり収入の安定化を図ったり、論文などで実績を挙げるなどの対策が必要でしょう。
3.医療系記事の監修や執筆
医療分野の専門家として、自身の知識と経験を活かして記事の監修や執筆を行うのが医療系記事の監修や執筆です。医療分野に関心の高い読者から高い評価を得られれば、監修料や執筆料も高くなるでしょう。また、記事作成を通じてライティングスキルや論理的思考などのスキルアップにもつながります。
しかし、記事の監修や執筆には時間がかかります。案件獲得も難しい場合があるでしょう。様々なメディアをリサーチして営業を掛ける必要があります。
4.オンライン診療
オンライン診療とは、インターネットを通じて医師と患者がコミュニケーションを図り、診療を行うサービスです。遠方患者の診療や院内業務の効率化、土日診療の混雑緩和などが期待できます。
ただし、診断情報の不足や患者が機器をうまく操作できない、通信不良などの技術的な課題があります。また、収益性の低さやオンライン診療に適さない疾患もあるでしょう。
事前の問診票の活用や患者への操作説明の徹底、通信環境の整備などで対策が必要です。また、適切な診療範囲の設定や収益性の高い診療メニューの検討もポイントになるでしょう。
5.医療系ブログの運営
医療系ブログとは、医師が自身の専門知識や経験を活かして、医療に関する情報を発信するブログです。自分のペースで運営できる点がメリットです。スキマ時間を活用して記事を書くことができ、広告収入やアフィリエイト収入を得られます。
医療系ブログは「YMYL(Your Money or Your Life)」領域に分類されるため、正確性や信頼性の確保が重要です。医師としての権威性を示しながら運営する必要があります。また、収益化までに時間がかかる可能性があり、継続的な運営が前提です。
医師の副業の選び方
医師の副業には様々な選択肢がありますが、自分に合った副業を見つけるには慎重な検討が必要です。
まず大切なのは自身の専門性、興味関心、生活スタイルなどを丁寧に振り返ることです。そのうえで、どのような副業に挑戦できるかを考えましょう。過去を振り返り、自分に合う副業を見つけてください。
また、厚生労働省の指針を確認する必要があります。医師の副業や兼業は本業と労働時間が通算されます。そのため、労働時間を考慮して副業を選択しなければなりません。
医師の副業の注意点
医師が副業をする際の注意点も解説します。勤務先とトラブルにならないように、あらかじめ確認しておきましょう。
副業が禁止の期間がある
初期研修医は原則、アルバイトが禁止されており、研修期間中に副業をすることはできません。研修医は本業の研修や業務に専念する必要があるためです。研修期間中は、医療技術の習得や医療現場での経験を積むことが重要なのです。
後期研修医になると医療機関でのアルバイトが可能になるので、勤務先に相談してみてください。
公立病院の医師は副業ができない
公立病院に勤務する医師も原則として副業が禁止されています。これは地方公務員法によって副業やアルバイトが禁止されているからです。
そのため、公立病院の医師が黙って副業やアルバイトをすると、懲戒処分になる可能性があります。
勤務先から必ず許可をもらう
医師が副業を行う際は、必ず勤務先の許可を得る必要があります。所属する医療機関の就業規則を確認し、副業が認められているかどうかを確認しましょう。
勤務先の許可を得ずに副業を行うと、懲戒処分や解雇などの処分を受ける可能性があります。医師は医療倫理に基づいて行動することが求められるため、勤務先の理解と協力なくしては副業を行うことはできません。
場合によっては確定申告が必要
副業で得た収入額によっては、確定申告が必要です。主な勤務先以外の所得が年間20万円を超えた場合には、確定申告をしてください。
なお、副業での収入が増えた際は、個人事業主になって青色申告をすると控除額が増えて節税対策になります。
まとめ
・医師ができる副業には、非常勤アルバイトや記事の監修など多岐にわたる
・副業を選ぶ際は自分のライフスタイルや得意分野などから考える
・副業の労働時間は本業と通算される副業の収入によっては確定申告が必要