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人材紹介会社に頼らない定着人材の採用手法3選

人材紹介会社に高い手数料を支払ってスタッフを採用したけどすぐに辞めてしまった…。そんな苦い経験をしたことがある病院の採用担当者の方は多いのではないでしょうか。

本ページでは採用コストを抑えながら定着しやすい人材を採用することができる手法を3つご紹介します。

目次

人材紹介会社経由で採用した人材の定着率は低い

一般的に人材紹介会社から採用した人材は医師、看護師、その他職種を含めて定着率が低いというデータが出ています。

採用後1年以内の離職率が医師においては15.8%、看護師においては20.3%と非常に高く、政府としてもこの低定着率は問題視されています。

一般業界ではキャリアアップとしての転職が多くあるのに対して、医療業界において現状ではそのような積極的な転職が少なく転職人材の水準自体が低いことや、求人側が求める人物像の解像度が低く、また求人側に対する人材紹介会社の理解が乏しいため、求める人物像、スキルを備えた人材を紹介・採用できていないことに起因していると推察されます。

したがって、人材紹介会社からの採用は短期的な採用ニーズとしては有効ですが、長期的に依存するべき媒体ではなく、いかに人材紹介に頼らずに採用を成功させるかがポイントとなります。

参考:「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査-調査結果概要
   日本経済新聞「人材紹介料、短期離職で返還 優良認定で規制強化

①スタッフから知り合いを紹介してもらう「リファラル採用」

リファラル採用とは、自院のスタッフから友人や知人などを推薦・紹介してもらう採用手法です。

自院のことをよく知っているスタッフからの紹介なので、人材紹介会社からの採用と比較するとマッチング率や定着率が高くなる可能性があります。また、採用コストも人材紹介会社経由と比較すると大きく削減することができるため、ぜひとも取り組んでいきたい採用手法です。

一方で、スタッフにとって採用活動は本来業務ではないため、そもそも組織に対するエンゲージメント(満足度)が高いことが大前提となります。面倒と思われたり、人間関係に関する疑問を持たれてしまうと、リファラル採用はうまく機能しません。魅力的な職場作りは大前提で、リファラル採用が上手く行っているケースでは、スタッフが採用の目的を十分に理解しており、募集の背景や求める人物像など、スタッフが主体的に動くのに必要な情報が明確に共有できています。院内食堂などスタッフが集まる場があれば、昼食の時間などに採用担当者自ら情報提供を行い、スタッフとの会話を密に行うことで、採用に対する感度を高めておく必要があります。

しかし、リファラル採用は短期的に効果が出る施策ではありません。それはスタッフの知り合いという転職潜在層(転職を検討していない層)に対するアプローチであるため、中長期的な目線である必要があります。スタッフの頭の中に留めさせておくために、定期的に繰り返し採用担当者からリファラル採用に対する情報提供を行う必要があります。

晴れてリファラル採用ができた際に、紹介してもらったスタッフに謝礼を渡すことでリファラル制度が定着しやすくなります。しかし、その謝礼額が大きすぎると知人の紹介でお金稼ぎをしているという心理的抵抗を生んでしまうため、謝礼額は5万〜10万円程度が妥当ではないでしょうか。またリファラル採用で入職したスタッフにもお祝い金として同額程度をお渡しすることで、紹介する側は引け目を感じることなく紹介することができるでしょう。

②SNS発信、メディア掲載

次にご紹介するのはTwitter・Instagram・FacebookなどのSNSを用いて求人情報を発信する方法です。この手法の利点は組織内部の様子を発信しやすく、空気感を伝えやすいことです。

また投稿を見たユーザーからさらに投稿を拡散してもらえるため、多くの人の目に触れ認知を獲得しやすいのが魅力です。

X(旧名称:Twitter)

X(旧名称:Twitter)は、140字以内の短文でコミュニケーションをするSNSです。

2017年10月時点での国内月間アクティブアカウント数は4,500万を超えており、それ以降も成長し続けているため、さらにアカウント数は拡大しているものと推定されます。

Xのユーザーの平均年齢は37歳で、幅広い年齢層の人々に利用されており、特に20代では約8割が利用しているという統計データがあります。

Twitterは「いいね」と呼ばれるお気に入り機能があり、これを押すことでそのユーザーに紐づいたユーザーに拡散されるため、爆発的な認知拡大の効果があります。

Instagram

Instagramは画像や短い動画(ショート動画)をメインとしたSNSであり、視覚に訴えかける発信が効果的です。

2023年11月時点で国内月間アクティブアカウント数が6,600万以上もあり、10代、20代の7割以上が利用しているSNSとなっています。

Facebook

Facebookは、ご存知の方が多いかもしれませんが、全世界でのユーザー数がずば抜けて多く、実名登録・1人1アカウント制が特徴で、ライフスタイルが反映されやすいSNSです。

2019年3月時点で国内月間アクティブユーザー数が2,600万人以上とされ、最もアクティブに利用しているユーザーは30代後半〜40代以上と言われています。

他SNSと比較するとターゲットとなる年齢層はやや上がり、ベテラン層への認知獲得に効果的です。

TikTok

TikTokは、15秒〜1分程度の縦型短尺動画を共有するSNSで、近年爆発的に人気が拡大しています。

2019年2月時点で国内月間アクティブユーザー数が950万人以上とされ、そのユーザーの中心は10代〜20代です。

20代のユーザーに対する認知獲得には最適のSNSであり、若年スタッフの獲得には相性が良いと言えます。

参考:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書

③リスティング広告、SNS広告

Google広告やFacebook広告など、多くの目に触れる媒体で貴院の採用特設サイトへ誘導する広告は認知を増やすのに有効です。

これらの媒体広告では年齢や地理、職種までを指定して配信することができ、掲載期間に縛りがなく広告予算も様々な指標で指定できるため、採用予算が上振れすることがありません。

また、AIが最適な広告戦略を選択してくれるため、特別な知識を必要とせずに効率良く良質な認知拡大を狙うことができます。

まとめ

本記事のまとめ
  • 人材紹介会社からの採用は短期的な効果は出やすいですが、定着率が低く、長期的な戦略としては不向きであることが多いです。
  • リファラル採用は中長期的な戦略という位置付けであることを理解して、常にスタッフに対して求人の最新情報を提供し、採用に対する感度を高めておく必要があります。
  • SNS全盛期の現代では、SNS発信を積極的に行うことが認知拡大において必須であり、ぜひとも継続的に取り組みたい施策です。
  • リスティング広告、SNS広告は特別な知識を持たずとも予算内で最適な運用が可能となっており、多くの目に触れる媒体への広告は認知を増やすのに有効です。
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